その21 

質問・質疑・所管事務調査 その2

2005年9月27日)


さて、「質疑」というのは、議案にたいして、その中身や考え方を聞くことです。

本会議でも質疑ができるのですが、多くの議案は常任委員会に付託して、そこで細かく審議できるので、あまりやられていないようです。

日本共産党議員団は、委員会での審議に入る前に、どうしても全体で明らかにしておかなければならない場合などは本会議での質疑もやってきましたが、やはり数は少ないです。

 委員会での質疑

やはり、質疑の中心は、常任委員会での質疑です。

7月の生活福祉常任委員会は、議案がなかったので「協議会」でした

9月議会の中で開かれた生活福祉委員会には、3つの条例案、2つの補正予算案が付託されてきました。それに市民からの陳情が2件です。

条例案も、補正予算案も、当局の説明⇒質疑⇒討論⇒採決という手順をひとつひとつ行っていきます。

条例案と補正予算案

条例案は尼崎市立あこや学園の管理を指定管理者にする条例改正、築地保育所の住所の表示変更、そして支所設置条例の全部改正です。

一般会計の補正予算案は、各委員会が所管する部分だけを分けて審議します。生活福祉委員会で審議するのは、旧同和地域で使われなくなっていた神崎共同浴場を解体する予算、多額の寄付があったので市民福祉金に積み立てる予算、国からお金が出ることになったので「あまっこ110番」に参加している家を地図にする予算などが内容です。介護保険会計の補正予算は、国が介護保険の制度を変えたので、コンピュータのシステムを変えるための予算補正などです。

メモをもって

 本会議での一般質問は、すべて原稿にしてありましたので、当日は読み上げて質問するんですが、委員会での質疑は、かなり勝手がちがいました。

 聞きたい人が手を上げ、委員長の許可を得て質問していきます。

 私は、勝手がわからないので、議員団のみなさんの意見も聞いて質問項目のメモを、議案ごとつくってもっていきました。質問し忘れなどがないようにしないといけませんから。

 神崎共同浴場は解体して、市の土地を売るのですが、解体費用がいるので、差し引きの収入は800万円ぐらいのようです。「あまっこ110番」の地図は、子どもに配って「どの道が安全か」が分かりやすくするとのことですが、当然、手薄な地域もでてきます。「その対策は」と聞きました。

 介護保険の制度は、特養ホームなどで食費を取るようになり、そのためのシステム改修ですが、国はお金をださないようです。いまの政府は本当に自分勝手だなぁとあらためて感じます。

とにかく質問をしていると、休憩時間に隣の津田議員が「ぼくにも取っておいてくださいよ」といってきました。別にそんなつもりはなかったんですが…。こっちもそこまで周りをみている余裕はありませんでしたから。

陳情審査

条例と予算が終わると陳情の審議です。

この議会に初めてでたものですから、陳情書を読み上げ、当局が見解を述べます。どういうふうに進めるのかと思ったら、みなさんあまり発言しません。共産党は採択の方向で意見をいいましたが、委員長が「今回は、この程度で」と継続審議になりました。

所管事務調査

 さて、委員会の最後に「所管事務調査」というのがあります。

 議案とは離れて、生活福祉常任委員会が取り扱う、健康福祉局と市民局が行っている仕事の内容について質問できる制度です。

 昔は、自由に何でも質問できたんですが、それでは「当局が資料や答弁を準備できない」というので、今では事前に質問事項を届け出ることになっています。

 この日の所管事務調査の届け出は、私と松村議員だけでした。

 どうも他の会派は、あまりやらないようです。

 ただ。やってみて、これは「一般質問なみに大変だなあ」と思いました。というのは、議案とは違って、こちらから問題提起をするわけですから、下調べや論点を整理しておく必要があるからです。その点では一般質問と変わりません。

 私は、介護保険に居住費と食費がいることになり、ある施設から「負担がふえるが、入所をつづけるか」という問い合わせが来て困惑しているという人の事例を取り上げました。

 また、9月議会には国の税制改正により高齢者の住民税の非課税措置が廃止される条例が出されていたんですが、「住民税が課税されることで、介護保険料の負担も変わるのではないか」と質問をしました。そうしたところ、市民税の課税による負担よりも、介護保険の段階があがることによる負担増のほうが、人数も金額も多いことが明らかになりました。

 これが、どうも波紋を起こしたようで、後日、市税条例案を審議していた総務委員会でも、介護保険と連動することが「他の委員会でも問題になった」と発言をする他会派の議員もいました。

 所管事務調査も、結構、重要だなぁと思いました。

  (つづく)

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2006年1月12日 更新
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