その38

議会改革 その10(議員期末手当6)

(2005年 12月2日、5日、15日)


 12月2日の議運では、「議員報酬の削減をおこなわず、期末手当(ボーナス)の一割削減」という内容の「決議案」が日本共産党以外の「賛成」で決められ、本会議にかけられることになりました。
 
 陳情の取り扱い

 次に、「陳情の取り扱い」が議題になりました。

 と、いうのは、市民オンブズマンから「市会議員報酬 10%削減を求める陳情書」が出されていたんですが、議運審議の結果待ちになっていました。

 議運の結論が出たので、陳情をどうするかという問題です。

 「議長かぎり」で
 
 議会事務局の見解は、「仮に、議運で審査しても同じメンバーなので、同じ結論が出ることが明白。『明らかに実現性がないもの』に該当するので、『議長限りで処理する』陳情に該当する」というものです。

 「議長限り」というのは、陳情を議会の会議で審議せず、「握りつぶす」ということです。

 共産党、虹と緑が審議を主張

 期末手当は支給に間に合う期日が迫っていたので、結論を出すことに異論はありませんでしたが、議員報酬は、予算議会までに結論を出してもいい問題です。

 そこで日本共産党は、「議員報酬の削減は、この陳情で議論すべきだ」と主張しました。

 「虹と緑」も、陳情は議案に準じて大切だし、「要綱で『明らかに実現性がない』というのは、客観的、物理的に不可能な場合だ」として、議長限りの処理に「絶対反対」と主張。しかし結局、この2会派以外は「議長限りで結構!」という態度なので、陳情は取り扱わないことにされてしまいました。

 う〜ん、残念です。

 本会議で反対討論

 12月5日の本会議では、「期末手当一割減額」の決議案が提出され、大会派順で公明党が提案説明をおこない、日本共産党の高橋幹事長が反対討論。採決の結果、決議案に反対したのは日本共産党の8人だけでした。

 これでは6月の市議選で、「市民オンブズ尼崎」が、おこなったアンケートに回答した議員の態度がさっぱりわかりません。

 議員提案で再び議題に

 日本共産党議員団で話し合って、今度は「議員提案をしよう」ということにしました。8人の議員団にしていただき議案提出権をもっている強みです。

 12月14日に、市民オンブズ尼崎から「陳情書の取り扱いに関する抗議文」が議長に提出されました。

  ◇   ◇

 12月15日の議運で、日本共産党が提出した「議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部改正」が議題となりました。

 まず高橋議員が「市民感情からも期末手当削減では理解は得られない。議員報酬 %削減で、3800万円の財源が確保できる」と説明しました。
 これにたいし各会派から質問です。
 
 恒久的な削減

 新政会は、「一定の方向性は出された。緊急財政対策の一つとして取り組んできたのに、なおかつというのがわかりにくい」と口を開きました。

 高橋議員は「議員報酬と期末手当は表裏一体。残念ながら、新たな状況が出ない限り議員報酬については議論しないということなので、恒久的な形で提案をした」とこたえました。

 新政会は、「恒久的なら特別職報酬審議会でされるのが本来だろう」という意見です。
 報酬審議会というのは、外部の人に検討してもらうため設置されるものです。

 高橋委員は「引き上げを自分らで決めると、お手盛りやないかといわれるが、市民生活が大変なときに削減するのは、みずから襟を正すと考えてもいいのでは」と説明しました。
 
 何で初日にださない?

 公明党は「議運では報酬も含んで議論したつもり。なぜ初日に出されなかったのか」と質問です。

 これは当時、市民オンブズの陳情の扱いが決まっておらず、陳情で審議することになれば、議員提案も必要なかったからです。高橋議員は、そのことを説明しました。

 すると公明党は「この時期に出したのは、かなりの決意、覚悟だと思う。通らなかったら、供託するのか―」。議案とは関係のない話をもちだしてきました。

 議員報酬が高いから?

 市民グリーンは「議員報酬が高いからか、それとも財政対策か」との質問です。

 高橋議員は「どっちか一つではない。市民から見て議員歳費は高いのではないか、財政的にも貢献していきたい」と説明。 

 さらに「基本的には高いという認識か」と聞くので、高橋議員が「はい」と答えました。

  ◇   ◇

 いろいろと質問しますが、議員提出議案としての形式は整っているので賛否の態度を示さなくてはなりません。

 さて、どうなるか…

      (つづく)


 
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