その37

議会改革 その9(議員期末手当5)

(2005年11月28日)


 11月28日に開かれた議会運営委員会に、委員長の「説明の修正」が提案されました。

 期末手当と議員報酬減額との両論併記で結論は変わりません。
 「今後、新たな状況が生じた場合に再度協議する」ということが付け加えられました。

「新たな状況」

 日本共産党の高橋議員が、「新たな状況というのは、どういうことか」と聞きました。
 議会事務局が「他都市や、本市の財政状況等によって変更が生じた場合」との答えです。


陳情の取り扱い

 そこで、高橋議員が「例えば、市民オンブズが出されている陳情も、新たな状況と考えていいのか」とききました。

 実は、市民オンブズ尼崎から、11月9日に「議員報酬10%カット」の陳情が出されていました。本来、陳情が出されたら本会議に上程し委員会で審議するのですが、12月議会までには時間があるし、議運で議会改革の議論の最中なので、取り扱いについては決まっていなかったんです。

 12月議会で、陳情が審議されれば議論が続けられるので、高橋議員が聞いたんですね。

  ◇   ◇

 ところが事務局は、「新たな状況は、陳情とは別の観点。陳情の取り扱いは、その場で改めて協議することになる」との回答でした。

 これでは、どうなるかわかりません。

市民生活で比較

 そこで私は、「職員は人勧等で給与が変わっていくが、議員はちがう。違うシステムのものを比較するというのはどうかと思う」「所得割市民税で見ると、尼崎の場合は西宮市民の55%。高いのか、安いのかというのは、市民生活、市民所得の状況からの比較も必要だ。15.5%の減額相当という計算は非常に乱暴」「こういうことを前々回に言ったが、委員長案では加味されていないのか」と聞きました。

 すると事務局が「期末・勤勉手当、片や議員報酬減額と、2つの意見等があったので、補足的に事実関係を表記するということで整理した」と、こたえになっていません。

 改めて私は、「減額、期末手当でと2つの意見の併記は理解はできるが、15%の減額に相当するという意見と、おかしいという意見もあったのに、なぜ、ここだけ併記されていないのか」と聞きました。

 事務局は、同じ答えを繰り返すだけで、明確にこたえられません。

気がひけた? 助け船?

 私が事務局とやり取りをしていると、新政会の蔵本議員が手をあげて、変更した内容を確認した上、「素案を委員長が最初出されたときに、慎重に出されるべきだろうと思う」と意見を述べました。

 自分の発言が、そのまま委員長案の文書になったので、気が引けたのでしょうか?

 それとも、私と事務局のやりとりへの助け舟でしょうか?

 1会派の意見をここまで固執するのは、どうやら現状維持派がひねり出した理屈づけに思えてなりません。

休憩して持ち帰り協議

 仙波委員長が前回持ち帰った案にたいし「各会派の検討結果を報告してほしい」とうながしました。

 公明党、新政会、新風、市民グリーンは「委員長案で結構」との態度です。

 日本共産党は、修正案を「今日もらったところなので、会派で協議するため持ち帰らせてもらいたい」。

 虹と緑も「うちも緊急招集かけましたから、ちょっと会議やらせてください」とのことで、協議のため休憩することになりました。

日本共産党は「反対」

 しばらく後に再開され、高橋議員が「議員報酬の減額をすべきだと考えていますので、委員長案については賛成することができないのが結論です」と態度を表明しました。

 あわせて「新たな状況がでないと議論をしないことになるので、場合によれば、議員提案も考えていきたい」と発言しました。

 虹と緑は、「委員長案を変更する英断に敬意を表したい。3案とも基本的に賛成です」との態度です。

 採決の結果、私と高橋議員だけの反対で、押し切られてしまいました。

  ◇   ◇

 政務調査費は賛成多数、海外出張凍結は全会一致で提案どおり決められました。

「ごまかし」の押し切り

 長い時間をかけて、何回も会議をして、結局、結論は「現状維持」です。

 しかも、酒井議員が指摘したように、実質「3%」でしかない減額を「15.5%」に見せるごまかしを多数で押し切りました。

 あんなに市議選で関心の高かった「議員報酬削減」について、本会議で議論もされなければ、市民からみてさっぱりわからないまま終わってしまいます。

 このままででいいのか…。

      (つづく)


 
区切り線
copy right     辻おさむ
 尼崎市大庄西町
  電話:06-6417-7424
Eメール tuji_osamu@yahoo.co.jp
住みよい尼崎のまちに
こんにちは辻おさむです
2006年9月10日 更新
議会の中の様子を、見たまま、感じたままお知らせします。
トップページ プロフィール 最近の活動 政策・主張 大庄の辻々 リンク
市政レポート イベント情報 議会あれこれ 議会質問 更新記録