金魚ポンプでフルード交換

パワステフルードを交換しました。

パワーステアリングにはエンジンオイルを抜くようなドレンコックが無いので、リザーバータンクに入っているオイルを抜き新しいオイルを入れ循環させまた抜くといった工程をし綺麗にしていきます。

別のやり方としてリザーバータンクのリターンホースを抜き、そのホースにオイル受けを接続し、エンジンを掛けてフルードを追い出す方法もありますが素人には不安材料もあるので、前者のやり方でやります。

リザーバータンクからフルードを抜く方法ですがポンプ式のオイルチェンジャーやシリンジ、ホース一本を用いサイホンの原理で抜く方法など色々ありますが

今回は簡単に作れて作っておけば何かと便利なオイルチェンジャーでやります。

(←シリンジを使った例)


用意するものは金魚のポンプ(通称:ブクブク)とペットボトル、あとビニールホース。

この金魚のポンプですが、通常は観賞用の魚たちに酸素を送るためのもので空気を排出するだけですが、実は秘められた使い方があるんです。


用意したのはニッソー(日本水槽)のポンプが2個ついたやつでα3000、これが強力でいいです。

他の製品ではやった事が無いので出来るかどうかは分かりませんので、これをお薦めします。

ホームセンターやペットショップ、熱帯魚屋さんで購入できると思います。


まず裏蓋を外し中が見えるようにします。
次にサイドのネジを外し、中のポンプのバルブ部分を外します。


これがポンプのワンウェーバルブというか一方向に空気を流す弁の部分で、薄いゴムの弁(べロ)がゴムの部品で押さえられています。


このべロを外し、横の同じような形をした溝に移植します。
またこの裏も同じ構造なのでそちらも移植します。

この作業を左右して元通り組み立てれば空気を排出するポンプが空気を吸い込む真空ポンプに変身します。

次にペットボトルの改造。
ペットボトルは吸い込んだフルードを溜めるタンクの役目をします。
まずペットボトルのキャップにホースを差し込む穴を開けます。
開ける穴の大きさは使用するホースの外径より若干小さい穴で、0.5〜1mm程度小さい位が良いと思います。
今回使ったホースはホームセンターで買ってきた内径4mm、外径7mmのもので、6mmの穴を開けました。
なぜ小さい穴かというと、ホースを差し込んだ隙間から空気が漏れないようにパッキンの役目をさせるためです。

では配管。ポンプからの配管をキャップに差し込みます。

ポンプには2本の配管が繋がりますが、もしこのようなY型の分岐部品があれば2本を1本にしてキャップにつなぎます。

無ければ2本のホースをキャップにつなぎます。


次にフルードを吸い込むホースを繋ぎますが、これは使う状況にあわせてホースの長さを決めます。

またフルードの粘度が高いものを吸い込むときはこのホースの直径も大きくし吸い込みやすくしておくと効率的です。


これでフルードチェンジャーの完成です。
あとは吸い込みホースをリザーバータンクに差込、プラグをコンセントに繋ぐだけ。
パワステフルードのような粘度の小さい液体だと短時間で吸い込みを完了します。
注意する点はポンプに行く配管に油面が付きポンプ内部にフルードを吸い込ませないようします。


パワステのリザーバータンクのキャップを外しストレーナーを抜きます。

次にホースを差込リザーバータンクの底まで溜まったフルードを抜きます。

あとはパワステフルードを規定量まで入れキャプをし、エンジンを掛けてハンドルを左右に回しフルードを循環させエンジンを切ります。
そしてまたリザーバータンクのフルードを全部抜いて新しいのを入れを繰り返し中のフルードを綺麗にします。


ただ一回の抜き取りで半分は抜けるようなので、汚れが少なければ一回のみ交換、汚れていてもせいぜい2〜3回で良いと思います。

抜いたフルードと新しいフルードです。
やっぱり古いのは黒く濁っていますね。


このフルードチェンジャーですが、パワステ以外にもATF交換やブレーキフルード交換、あと粘度にもよりますがオイル交換に使えたりもします。
またシーズン終わりの石油ストーブの残り燃料を吸い込んだり、醤油の移し変えなど、いろんな場面で使えたりします。

あと注意点ですが、今回吸い込みホースに普通のビニールホースを用いていますが、短期間の作業で使い捨てと考えればこれで十分ですが、長期にわたって使用するなら耐油ホースを用いた方が良いと思います。

補足:スイッチ付きの電源タップを用いるとポンプのオンオフが手元で出来、作業がやりやすいです。


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