キーレスエントリーの修理とチューニング

 

エンジンキーのキーレスエントリー部の改造を2ケ所しました。

 

まずはエンジンキーのキーレスエントリーボタンを押してもインジケーターが光らないので修理しました。

この車を買った時から光っていなかったので光らないものかと思っていたら、他の車は光っているではありませんか...

光ったからどうというものでもないのですが、折角なんで光るように修理というか改造をしました。


まず何が原因か調べます。

オリジナルのLEDを外して新品のLEDをつけても点灯せず、印加電圧を計ったところ少ない様で、

どうも電流がちゃんと流れていないみたいです。


プリントパターンを見るとLEDと直列に何やら半導体素子が入っている様です。

パッケージからするとトランジスタかダイオードなんですけど見ただけでは良く分かりません。

多分定電流ダイオードか何かだと思います。

とりあえずこれが原因みたいなのですが、型番も分からず同じ部品を交換できないので改造する事にしました。

もともとLEDとこの素子が直列に繋がっていてその両端に3ボルトの電圧が掛かっているだけなので3ボルトで光るように抵抗器を入れるだけです。


それでは素子を外し、代わりに抵抗器を入れます。

抵抗値は通常10〜50ミリアンペア程度が流れるように計算するのですが、今回はそんなに明るく無くてもいいので少なめの3ミリアンペアとして1KΩ、1/8Wのものを用意しました、また流す電流を少なくして電池の消耗も少なくします。

計算式は理科の時間に習ったオームの法則で求めます
 R=E/I

カラーコードは()です。


こんな感じで改造完了。

押してみると..点灯しました。






次にキーレスエントリー(赤外線式)の反応が悪いのでチューニングしてみました。

 

矢印の発光部が送信部のLEDで、これを輝度の高いものに交換してみます。

10年程前の設計なので現代の技術を持ってすればもっと明るいものがあるのでは?


電子部品屋さんで「輝度の高い赤外線リモコンのLED」と言って買ってきました。

型番は不明。

LEDには極性があって足の長い方がアノードと言って極性はプラスにあたり、短い方はカソードでマイナスにあたります。

赤外線なのでもともと付いているLEDより明るいかは肉眼では分からないので測る事にしました。

とはいえ照度計も無いし、光を測れる素子もないので手持ちの部品で作ってみました。


本当はフォトトランジスタがあれば良かったのですが、そんなもの持っていないのでCAN型(金属ケース入り)トランジスターのパッケージを切り開くと光に感応する特性があるので、これを応用します。

ニッパでパチパチ切って中のシリコン素子が見えるようにして、ここに光を当てます。





トランジスターに電圧を掛け光を当てて流れる電流の変化で明るさを測ります。

結果、買ってきたLEDはノーマルと比べると2倍程の電流が流れ輝度が高い事が分かりました。

また同じLEDを数本買ったのですが、同じ型番のLEDでも輝度に多少のバラつきがあるのも判明しました。


取り付ける場合は極性を間違わないように取り付けます。

先にも書きましたが足の長さで極性は分かりますが、足を切ってしまっていると分からなくなってしまいます。

LEDの中を見ると同じような構造なのでこれに合わせば良いのかというとそうでもありません。

左の写真はノーマルのLEDで、右の足がカソードです。


これは買ってきた高輝度LEDですが、見た目はノーマルとほとんど一緒ですが右の足がアノードで全く逆の極性です。

極性を間違っても壊れる事はありませんが動きません。

作業はLEDのハンダを外し付け直す作業だけなのでハンダ付け経験のある方ならそんなに難しくはないのですが、細かい作業なので慎重にします。



高輝度に交換した結果ですが、今まで車の後ろに1メーター程近付かないと反応しなかったのが3メーター位まで離れても反応するようになりました。

とはいえこれぐらいの、ちっとの距離の違いなので喜ぶ程のものではないのですが・・・・

電波式と違い赤外線は遠距離からの動作は辛いです。



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