斑入り植物画像集


 こちらでは、これまでに見つけたり購入した斑入り植物を、まとめて紹介しています。自分で見つけた斑入り植物では、 自慢できる美しいものはほとんどありませんが、こんな植物の斑入りもあるのかと、思っていただければ幸いです。 また、お手数ですが、植物名をクリックして画像をご覧になった後は、ブラウザの[戻る]で本ページにお戻りください。
 なお、たまに斑入り株の分譲依頼などをいただくことがありますが、ここにある画像はほとんどが既に枯れたものであり、手元には残っていません。 見ていただくとわかるように一年草がほとんどですし、私自身もコレクターではなく単に斑入りを探しているため保存には注力していません。大きな理由としては、植物の種類に応じた適切な管理ができていないためなのですが、問い合わせをいただいてもご期待に添えないのが普通であることをご理解願います。

○野草及び雑草 ○花卉類
○ハーブ及び野菜 ○花木類

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○野草及び雑草

シュウカイドウ白掃き込み斑
 山野草としても扱われるシュウカイドウ(秋海棠)の白掃き込み斑ですが、見るからに不安定な斑な上に斑が一部だけです。 シュウカイドウは秋に出来る脇芽のムカゴでも増殖はできますが、それでもムカゴ苗で斑入りを維持するのは難しそうです。

マメアサガオ白掃き込み斑
 ヒルガオ科の帰化植物で雑草としてよく見るマメアサガオに斑の入ったものです。川の土手で2枚ほど葉に斑が入っていたものが、立派な斑入りに育ち驚きました。 雑草ですから花も小さく見栄えがせず、一見安定した斑入りなのに種子を蒔いても青葉か葉緑素のない全斑しか出なかったため栽培は諦めました。

ドクダミ萌黄覆輪
 最後までハッキリした斑入りではないので申し訳ないのですが、こちらも黄緑色の斑が入ったドクダミです。 覆輪なので斑入りとして安定しているはずですが、元々のドクダミが持つ恐ろしいまでの繁殖力を考えると、 すでに覆輪の品種が市販品で流通していますし、見守るだけにすることとしました。

イタドリ源平斑
 一枚の葉で斑と正常な部分が左右にクッキリ別れているのを源平斑と言います。以前にイタドリのウブ斑を紹介しましたが、 こちらは典型的な源平斑で見事としか言い様がありません。ただ、お約束ですが非常に不安定で画像より上の部分は斑が なくなって普通の葉に戻っています。とりあえず、源平斑の見本として見ていただければと思います。

タンポポ白掃込み斑
 実はこの株、以前に見つけた斑入り株の種子から育てた3代目です。普通なら斑入りの種子を育てたりしないのですが、 困ったことにタンポポの斑入りは不安定で斑が消えることが多いため、仕方なく種子で斑入り株を予備に確保しています。 すでに初代は斑が消えてただのタンポポでして、斑入りを維持するのも大変です。

イタドリうぶ斑
 以前に紹介したイタドリの斑入り株ですが、雑草ゆえに何回も刈られて消えたかと思っていたところ、 新芽が出てきたら見事なうぶ斑になっていました。さすがに日焼けで葉がすでに傷んでいますが、いずれにしてもこの状態では枯れるしかありません。 ただ、この芽を切ってしまえば地下茎から再び掃き込み斑が出てくる可能性もあります。

シロツメクサ白掃込み斑
 公園でよく雑草として見かけるシロツメクサの斑入り株です。ウイルス斑の入ったシロツメクサは簡単に探し出せるのですが、 このようなはっきりとした掃込み斑は探してもなかなか見つかりません。この株は植えた鉢になんとか根付いてよく育っていますが、 斑が不安定なのが難点です。なお、細長い葉は以前に紹介した斑入りシャガですが、植える場所があまりないので気の毒ですが同じ鉢に植えています。

アキノノゲシ白掃込み斑
 2m近くにまで育つ大型の雑草であるアキノノゲシの斑入り株ですが、奥の株も葉が少し黒色を帯びた烏葉(からすば)に近いのは面白いところです。 名前に「ケシ」と付いていますが、キク科の植物で野菜のレタスと同じ仲間です。雑草の斑入りの宿命で、草刈りなどで簡単に刈られてしまうのですが、 これだけ大きな雑草でもあり撮影してしばらく見ないうちに消えていました。

イタドリ白掃込み斑
 あちこちで雑草として見かけるイタドリに、派手な白斑が入っています。園芸店でもイタドリの斑入りは山野草コーナーでよく売られていますが、 市販品に比べるとどうも斑の安定は悪そうです。雑草の中に混じって生えているのを見つけたものですが、とりあえず画像だけ写してから数日後、 無惨にも草刈り機で刈られていました。どうにも気の毒ですが、こればかりは雑草の斑入りの宿命です。

オオイヌノフグリ白掃込み斑
 春の野草、オオイヌノフグリに白色の斑が入ったものです。陽光にきらめく小さな青い花は、春を実感させてくれます。 以前にも黄掃込み斑が入った株を紹介しましたが、この株はさらに抜けの良い美しい白斑が入っています。夏までには枯れてしまう雑草ですから、 とりあえず画像を写すだけにしました。なお、実際の植物はとても小さいので、この画像は実物よりかなり拡大されています。

カラスノエンドウ黄掃込み斑
 春の野草、カラスノエンドウに黄掃込み斑が入った株です。昨年も画像を紹 介しましたが、春になって雑草の斑入りを探すと必ず見つかるものです。一年生 の雑草ですから、特に保存することなど考えずに画像だけ写していますが、同じ 斑入りカラスノエンドウといっても、株が違うと微妙に斑の入り方も違うところ が面白いものです。

アレチヌスビトハギ黄掃込み斑
 公園の植え込みの中で雑草として生えているのを見つけました。アレチヌス ビトハギは帰化植物で、在来種のヌスビトハギに比べ細長い葉をしています。画 像だけ撮ってきましたが、切れの良い斑入り株です。斑入りは上側では源平(げ んぺい)と呼ばれる、斑入りと正常部が半分ずつに分かれた状態になっています が、かなり不安定なため、斑入り株として維持するなら上の部分は切り捨てて、 下の細かく斑が入ったところから枝を伸ばしてやる必要があります。

コメヒシバ白縞斑
 雑草の斑入りで、イネ科の一種であるコメヒシバに白色の縞が入ったもので す。イネ科は種の判別が困難なこともあり、絶対にコメヒシバかといわれると、 自信がないのですがご容赦下さい。冬になると枯れてしまう一年生の雑草でもあ り、掘り採らずに画像だけ撮りました。斑入り植物はなかなか見つからないよう に思われていますが、根気強く探すと案外あちらこちらで見つかるものです。

コナスビ黄掃込み斑
 コナスビといわれてもピンときませんが、同属の植物が属名のリシマキアの 名称で小さな花を咲かせる園芸植物や斑入り植物として何種類か売られています 。コナスビは日本在来の雑草ですが、こんな斑入り株もありますが、斑入り部が くすんだ色なのは残念です。世の中はガーデニングブームですが、外国からの品 種ばかりではなく在来の雑草から斑入り植物を探し出せば、日本の環境に適した ガーデニング材料となるのではないかと個人的には思っています。

ヤブガラシ黄掃込み斑
 薮を枯らしてしまうほど繁茂するため、この名前がつけられていますが、探 すとこんな斑入り株もあります。しかし、普通は一見すると斑入りに見えても大 半はぼんやりとしたウイルス斑の株しか見つかりません。この株は、斑入り部と 正常部の境界が明瞭で、切れの良い本斑です。ただし、花に観賞価値がないうえ に別名ビンボウカズラとも呼ばれる雑草のため、とりあえず画像を撮るだけにし ました。

タンポポ黄掃込み斑
 タンポポには、在来種のカントウタンポポや帰化植物のセイヨウタンポポ、 白花のシロバナタンポポなど色々な種類があります。江戸時代には、園芸植物と して花や葉が変化した品種が数多くあったようですが、現在では完全に絶えてい るようです。もっとも、探し回ると単純な斑入り程度は見つかるようで、これは セイヨウタンポポに掃込み斑が入ったものです。

ムラサキツメクサ二重覆輪
 春の花のひとつ、アカツメクサとも呼ばれるマメ科の帰化植物ですが、三光 縞とも呼ばれる二重覆輪が入った非常に美しい株です。写真左上に見える葉が正 常なことからも分かるように、残念ながら植物体の片側にしか斑が入っていませ ん。おまけに、どうやら斑入り部が傷みやすそうでもあり、このまま維持できる かどうか心配です。

オオイヌノフグリ黄掃込み斑
 オオイヌノフグリも春の花としてあちこちで見かけるのですが、これは黄掃 込み斑が入ったものです。空色の輝くような花を咲かせるのですが、あいにく撮 影時は曇天であったため花は開いていませんでした。野原に咲くこんな小さな植 物でも、探すと斑入りがあるものです。

ヤブカラシのウイルス斑
 雑草のヤブカラシにウイルス斑が入ったものです。非常にきれいですが、斑 の境界が不明瞭でウイルス斑と考えられます。このような不鮮明な斑は実際にウ イルス斑かどうかは別にして、あまり好ましいものではありません。

カナムグラ白掃込み斑
 これは雑草のカナムグラに斑が入ったものです。線路のガード下で、フェン スに絡みついていたものを、通りすがりに見つけましたが、一年草の雌雄異株の ため持ち帰っても維持できそうもないため、画像だけで諦めました。茎にはトゲ が無数に生えていて、素手では触ると痛いというのも問題ですが、きれいな斑入 りです。

セイタカアワダチソウ白掃込み斑
 これは、雑草として悪名高いセイタカアワダチソウの掃込み斑です。これま で同様の斑入り株を何回か見ていますし、斑入り植物として山野草店でも売られ ています。この株は見つけたときには、 斑入り部もあまり多くなかった ため、正常な部分を切り捨てて仕立て直しました。

スイカズラのウイルス斑
 斑入り植物を捜していると正常な斑入りでないものも数多く見かけます。こ れは、スイカズラにウイルス性の斑が入ったものです。美しいのですが、斑入り 部と正常部の境界が不鮮明であり、残念ながらウイルス斑と思われます。

カラスノエンドウ黄掃込み斑
 これはカラスノエンドウに、黄掃込み斑が入ったものです。春の雑草として は非常によく見かけるもので、根気よく探してみると群生している中に斑入りの 株を見つけることができます。 白掃き込み斑 なども見つかりますが、所詮雑草でして、2日ほどしてから探すとすでに抜 かれていたりします。

ウマゴヤシ浅葱掃込み斑
 こちらも雑草のウマゴヤシに、浅葱色と呼ばれる薄緑色の掃込み斑が入った 株です。探せば色々な植物に斑入りは見つかりますが、今回の斑入り植物はどれ も園芸的には価値がないというのが、やはり欠点でしょうか。

ハルジオン白掃込み斑
 これは、ハルジオンに白の掃込み斑が入ったものです。 小苗 の状態で斑が入っているのを見つけ、何とか抜かれずに開花したものを撮影 しました。ハルジオンは現在では雑草とされていますが、もともとは観賞用に導 入された植物だそうで、確かに美しい花を咲かせます。

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○花卉類

ビオラ黄掃き込み斑
 アリッサムと寄せ植えで売られていたビオラですが、なかなか良い掃き込み斑が入っていました。 寄せ植えのまま育てましたが、このタイプなら斑入り部の花を結実させれば種子から出現率は三分の一程度ですが 斑入りの苗を育てることも可能です。

カリブラコア白覆輪
 市販のカリブラコアが覆輪となったもので、元々は有名な品種の枝変わりなのですが、斑が入ったためか花色まで変化したために 元の品種は分かりにくいと思います。覆輪の斑は切れが悪いものの、安定した斑で日光で焼けないのはありがたいところです。

万両赤砂子覆輪:紅孔雀(市販品)
 園芸店で売られている紅孔雀という品種の万両です。特に新芽の時期には画像のように鮮やかな赤色の砂子覆輪となり、非常に美しい斑入りです。 手頃な価格で苗が売られていたため買ってしまいましたが、赤色の斑は非常に見応えがあります。

トラデスカンチア源平斑
 ネット仲間の海月さんの漫画展を見に行った際に配布されていたトラデスカンチアの斑入りですが、 非常に見事な源平斑になったため紹介するものです。区分としては単子葉植物の縞斑の一種ですが、 掃き込み斑などと同様に不安定であり、そのうち斑が暴れて崩れるか寒さで枯れると思います。

ノースポール黄金葉
 分かりにくい斑入りですが、ノースポールの黄金葉です。比較のため右側に通常の株を置いていますが、葉緑素の少ない ライム葉などと呼ばれる斑入りの一種で、黄金とは言い過ぎ感もありますが園芸的にはありがちな呼称です。 葉緑素が少ないため成長は少し悪いのですが、爽やかな葉色は安定しており寄せ植え向けなら市場価値があるかもしれません。

テッポウユリ萌黄覆輪
 これも地味な斑入りで、テッポウユリに葉緑素が少ない萌黄色の斑が入ったものです。最初は萌黄色に緑色の縞でしたが、 育てていたら縞斑から嬉しいことに覆輪に変化したものの、斑は後暗みで成長すると萌黄色から普通の緑葉に変わります。 残念なことに地中の球根には斑が無かったようで、植え替えた球根からは普通の緑色の葉しか出てきませんでした。

パンジー黄掃き込み斑
 パンジーの掃き込み斑で、なかなか切れの良い斑入りですが、斑が入っていない枝が多いため、実は株全体では一部だけが斑入りでした。 斑入り部から種子を採って蒔いても、このタイプの斑入りはビオラで試したところでは大体3割程度しか斑入りにならないので、 とりあえず鑑賞するだけの予定です。

パンジー曙斑
 園芸店で見つけた斑入り株ですが、新芽の葉緑素が少なくなる曙斑です。成長すると葉が緑色になるため、初期の成育が悪い程度で 斑入りとしては優れものです。購入時はここまで鮮やかになるとは想像していませんでしたが、斑入りとして遺伝する可能性も高いため、 少し種子も採って蒔いてみようかと思わせてくれます。

シンビジウム糸覆輪
 洋ランのシンビジウムに覆輪が入った株ですが、ダメなことに品種名のラベルを無くして元の品種名が不明です。画像を見ると分かるように 糸覆輪と呼ばれる非常に目立たない斑入りで、かなり大株になったため整理して小さくしないといけないのですが、 これでは欲しい方もいないかと思われます。

トラデスカンチア 白雪姫錦(市販品)
 市販品といっても実は百均で子苗が売られていたものですが、少し大きな鉢に植え替えて育てていたら画像のように美しい花まで見せてくれました。 斑としては縞斑になりますが、あまり暴れないようで安定感があります。寒くなると地上部は枯れるのですが、春になったら復活してくれました。

プリムラ砂子覆輪
 以前にも同様の斑入りを紹介しましたが、プリムラ・マラコイデスの葉に細かな散り斑が覆輪状に入った砂子覆輪です。 もっとも、マラコイデスの特徴でもある白い粉が葉に付いているため、葉の部分を良く見ても 正直なところ斑入りとは分かりにくいのがですが、これはこれで繊細な美しさがあります。

ノースポール白散り斑
 クリセンサマム・ノースポールに散り斑が入ったものですが、均一に斑が入っているので多分種子を蒔けば斑入りが出ると 思われます。以前には斑入り株を時々見かけたのですが、最近は市販の品種が変わったのか、あまり見かけなくなりました。 しかし斑の安定性も良いので、斑入りを選抜して寄せ植え用の品種として改良できないものかとも思います。

ベゴニア・ドレゲイ星斑(模様斑)
 原種系ベゴニアのドレゲイで、葉に細かな星斑が入っています。ただし、これはシクラメンの葉の斑と同じく模様斑などと 呼ばれるもので、本当の斑ではありません。葉の組織内部に空隙があり、そこで光が反射して白く見えるだけなのですが、 葉緑体の変異ではないので光合成には影響がないのはメリットです。
 スーパーの園芸コーナーで購入した株に種子ができたので試しに蒔いたところ、実生株では親株とは違い 根元部分が見事に肥大して 塊根植物(コーデックス)となりましたが、これならコーデックス・マニアには受けそうです。

オシロイバナ白掃込み斑(赤花)
 オシロイバナの斑入りですが、以前に紹介したものは黄花で斑入り葉とのコントラストが今ひとつのため、普通の赤花と 交配してみました。やはり花色は赤が優勢のようで、何とか出てきた斑入り株からは赤い花が咲き、斑入りの葉に映えます。 とりあえず種子を採りましたが、固定化させるのは大変だし、毎年出てくる宿根草ですからこのままかも知れません。

シクラメン白掃込み斑
 最近では、「斑入りシクラメン」として確立された品種も市販されていますが、やはり自分で園芸店などを廻って斑入りの株を 探し出すのも面白いものです。
 葉の斑紋に隠れてしまい、肝心の斑がパッとしないのは残念なところですが、それ以前に夏越しに失敗して枯らしてしまうのが問題ですね。

ワスレナグサ浅葱掃込み斑
 ワスレナグサに浅葱(薄緑色)の斑が入ったものです。花は普通の水色で良いのですが、これも肝心の斑が薄緑のため目立ちません。 まぁ、自分で探して見つかる斑入りは、大体がこんな感じだと思っていただけると助かります。
 ただ、ほとんどの葉に斑が入っていますので、斑の安定性が良さそうなのはありがたいところです。

ベゴニア白掃込み斑
 園芸店で見つけたベゴニア・センパフローレンスですが、どうもベゴニアで良くある遺伝性の斑ではなく、 不安定な掃込み斑のようです。 不安定斑は、いつ消えるか分からない儚さが一つの魅力ですが、非常に美しいものの大柄な斑はとても不安定ですし、 斑入り部分が日焼けして枯れ込みますし、たぶん絶やしてしまいそうで困りものです。

ベゴニア白掃込み斑
 園芸店で見つけたベゴニア・センパフローレンスですが、どうもベゴニアで良くある遺伝性の斑ではなく、 不安定な掃込み斑のようです。 不安定斑は、いつ消えるか分からない儚さが一つの魅力ですが、非常に美しいものの大柄な斑はとても不安定ですし、 斑入り部分が日焼けして枯れ込みますし、たぶん絶やしてしまいそうで困りものです。

セントポーリア白掃込み斑
 普通に売られているセントポーリアの斑入りは、何種類かあるものの全て遺伝性の斑入りですが、これは不安定な掃込み斑です。 某スーパーの園芸コーナーで売られていましたが、意外にも斑入りが安定しています。斑が消えてしまうより、 冬の寒さで枯らしそうなのが問題ですが、室内栽培で斑入りも日焼けせず、やはり切れの良い斑が一番と思わせてくれます。

ベゴニア黄掃込み斑
 園芸店で売られているベゴニアの斑入りは、ほとんど安定した遺伝性の斑入りですが、この株は斑のない枝がすぐに出る 不安定な斑入りで、正直なところ維持してゆけるか不安です。

木立ベゴニア白掃込み斑 (市販品)
 遺伝的な斑入りではない市販のベゴニア(説明が長いです)で、植物園で売られていた木立ベゴニアの「ジニー銀河」です。 元の「ジニー」から枝変わりとして出てきた品種ということですが、ネットで検索するともっと派手柄の画像も見つかります。

インパチエンス白掃込み斑
 花苗のインパチエンスに、かなり派手に白の掃込み斑が入った株です。覆輪や中斑に変化している部分もあるので、 その部分を挿し木すれば安定な斑入り株も作れるはずなのですが、この後に寒さで枯らしてしまいました。 派手柄の見本のような株でしたので残念です。

ワスレナグサ白掃込み斑
 白花のワスレナグサに、白の掃込み斑が入った株です。掃込み斑ですからあまり安定していないのは仕方ないとして、 花が基本色の青なら斑との対比も良くて申し分ないのですが、普通種の青花と交配しようにも花が小さくて大変そうなため、 結局はそのまま鉢で楽しむこととしました。

パンジー掃込み斑
 斑の量が少ないのは残念ですが斑の切れも良く、美しい斑入りです。 掃込み斑ですから、萼部も斑の入った花から種子を採れば来年も 斑入り株を育てられるかも知れないのですが、店で斑入りを探す方が 面白いため、いつも種子は採らずに終わっています。

パンジーのウイルス斑?
 実は、パンジーやビオラの斑入りではこのタイプの斑入りが一番多く 見つかります。葉に斑の入った部分が少し萎縮したようになるため、 最近ではもしかするとウイルス斑ではないかと疑っているのですが、 確認していないため定かではありません。

パンジー黄曙斑?
 新芽の部分は葉緑素が少なく、成長すると共に緑が濃くなり正常な葉になる 曙斑と呼ばれるタイプの斑入りです。ただし、栄養バランスが崩れたことで 葉緑素が減るクロロシスの可能性も否定できないため、斑入りと断言するには 微妙なものがあります。

パンジー黄地紺砂子斑
 こちらは非常に地味な斑で、黄色になった部分に非常に細かな緑色の砂粒の ような点が散っています。株の全体が斑入りになればよいのですが、正常な部分も 多いのでさらに地味な感じが強いのですが、捜すとこんなものも見つかります。

ゼラニウムうぶ斑
 覆輪から変化したゼラニウムのうぶ斑ですが、元の覆輪に比べればやはり成長が 悪いため、どうしても他の枝に比べて勢いがありません。おまけに日焼けしやすい ようで、全然大きくなりません。最近出回っている斑入りゼラニウムは背の低い 矮性品種が多く、斑も安定していますが、これは古い品種のようで背が高く 斑も少し不安定です。

オシロイバナ白掃込み斑(黄花)
 以前にも紹介した、オシロイバナの斑入りです。この株も、オシロイバナを 遺伝研究の材料にしておられる先生から種子を頂きました。以前の株は遅咲きの 白と赤の絞りの花で涼しくならないと咲きませんでしたが、こちらは早咲きの黄 色で夏から咲いてくれるのはうれしい点です。出来れば少し交配もしてみたいの ですが、なかなか手が回りません。

シクラメン白散り斑
 冬の鉢花の代表でもある、シクラメンに白斑が入ったものです。以前は、園 芸店で売られているシクラメンといえば大輪系の品種がほとんどでしたが、最近 ではこのように原種に近い小型品種も増えています。細かく入った斑は美しいの ですが、真冬でも吹きさらしのベランダに置いていたのが良くなかったためか、 暖かくなる頃には消えてしまいました。

デージー黄掃込み斑
 昔は春花壇の材料として、かなりポピュラーだったデージーですが、最近で はいささか影が薄くなっています。それだけ色々な花が入手できるようになった ためですが、やはりデージーの可憐さも捨てがたいものがあります。これは小型 のデージーに黄色の掃込み斑が入ったものですが、花も小輪のためそれほど目立 つ株ではありません。

プリムラ黄掃込み斑
 プリムラの斑入りはこれまでにも何回か紹介してきましたが、これも黄色の 斑が入ったものです。赤い花と黄斑のコントラストが美しく、今まで見つけた中 でもかなり良い株です。プリムラ類は自家受粉しないことと、このような掃込み 斑のほとんどは種子を蒔いてもあまり斑入りが出ないこともあって、特に採種は していません。うまく栽培すれば夏越しもするはずなのですが、たいていは夏の 暑さで消えてしまうのが現実です。

カンナ浅葱縞斑
 昔から花壇の材料として広く利用されてきたカンナですが、最近では鉢植え に適した矮性の品種が多くなってきました。これも、種子繁殖系の矮性カンナに 浅葱色と呼ばれる黄緑色の斑が入ったものです。画像はありませんが、花もピン ク色で美しく、もう少し斑の抜けが良ければと惜しまれます。なお、昔から斑入 りカンナと呼ばれている品種の多くは、葉脈に沿って葉に黄色の縞が入るもので すが、これは恐らく遺伝による模様であると思われます。

アロエ白縞斑 (市販品)
 医者いらずとも呼ばれているキダチアロエに、白色の縞斑が入ったものです。 以前にも持っていたのですが、冬の寒さで枯らしてしまい、また園芸店で見かけて 買ったものです。寒さと水のやりすぎにさえ気をつければ、とても丈夫な斑入りで、 縞斑もあまり暴れない安定した品種です。キダチアロエは民間療法でよく使われ ますし、斑が入っても効能には変わりがないはずですが、ちょっと斑入りは 食べたりする気になりません。

オシロイバナ白掃込み斑
 オシロイバナに、美しい白色の掃込み斑が入ったものです。細胞質遺伝の例 として遺伝学の本には必ず出てくるため、ずっと探し続けていましたが、幸いに もオシロイバナを研究材料にしておられる先生から種子をいただくことができま した。斑入りの出る率が低いとのお話でしたが、実際、発芽した苗13本の中か ら斑入りは2本だけでした。出てきた斑入り株も斑の安定性が悪く、うぶ斑の白 い枝や斑が抜けた緑の枝が良く出ますが、 白と赤の絞りの花が美しく まさに文句なしの斑入りです。

カランコエ白覆輪 (市販品)
 花鉢としてよく売られているカランコエに白色の覆輪が入ったものです。宝 塚の植木祭りで売られていたのですが、オレンジ色の花と斑入り葉のコントラス トが非常に美しく、つい買ってしまいました。とても丈夫ですし、次々と花が咲 くため、長く開花を楽しむことができます。時々うぶ斑の枝が出ますが、それさ え切り取ってやれば、覆輪ですからとても安定した斑入り植物です。

ペチュニア白覆輪 (1)
 ペチュニアの覆輪は「ライムライト」の名前で売られている品種もあります が、これは普通の苗から見つけたものです。初めは掃込み斑の状態でしたが、左 上にあるような斑のない枝を切り取っているうちに覆輪の枝が出てきました。少 し覆輪の幅が広すぎるため、斑入り部分だけで無事に成長できるか問題ではあり ますが、案外と日焼けもしない優秀な斑入りです。

ペチュニア白覆輪 (2)
 これもペチュニアの覆輪ですが、サフィニアとして売られている小輪の品種 「ブライトピンクミニ」に斑が入ったものです。一部の枝が覆輪になっていたの を見つけましたが、上の株に比べて日焼けしやすいため、栽培する上ではやや難 があります。

ホワイトレースフラワー白掃込み斑
 レースのように見える繊細な白い花を咲かせるホワイトレースフラワーに、 白色の斑が入ったものです。斑の分類としては、掃込み斑としましたが、砂子 覆輪にも近いため、案外と遺伝するのかもしれません。ただ、せっかくの斑が 株全体に入っていませんし、だんだんと斑が薄くなる後暗みのため、今ひとつ 鑑賞価値が低いのが欠点でしょうか。

オシロイバナうぶ斑
 これはまったく葉緑素を含まない、オシロイバナのうぶ斑です。発芽して双 葉は開くのですが、葉緑素が無く光合成ができないため、本葉が開く前に枯れて しまいます。オシロイバナは私の好きな花の一つですが、偶然にも昨年のこぼれ 種からうぶ斑が出現しました。同じ場所から、1本だけでなく数本のうぶ斑が出 たので、もしかすると昨年同じ場所にあった株が劣性の致死遺伝子をヘテロで持 っていたのではないかと考えています。

チューリップ白覆輪 (市販品)
 近年になり、市販されるチューリップの種類が多くなり原種系や枝咲き以外 に斑入り品種も売られるようになりました。斑入りといっても覆輪以外は見かけ ませんが、画像で見ていただくように、くっきりとした覆輪が美しいものです。 この株は園芸店で売られていた各種チューリップ混合に混じっていたもので、品 種名が分からないのは少し残念です。

プリムラ白砂子斑
 これは、プリムラ・ジュリアンに細かな砂子斑が入ったものです。このタイ プの斑入りは、プリムラでは良く見つかるものですが、あまり斑が明瞭ではない のは残念です。しかし、株全体に良く斑が入っていますから、斑入り株としては 申し分ないものです。

セントポーリア白掃込み斑
 園芸店でよく売られているセントポーリアに、白色の掃込み斑が入ったもの です。市販の斑入り品種は、葉の周辺部に散り斑の入るトミールー斑と、葉の中 央付近に細かな砂子斑の入るリリアンジャレット斑、さらに新葉に白い斑が広が り成長すると緑に変化するチャンピオン斑のいずれかに分類されるものです。い ずれも安定した斑入りですが、園芸店で探すとたまにこうした不安定な斑入りも 見つかります。

シャガ白覆輪 (市販品)
 山野草の一種で、庭園に植えられることもあるシャガの覆輪品種です。ちょ っと見ると、葉が斑入り部の白と緑に分かれた源平斑のようですが、これは覆輪 の葉がV字型に折り畳まれているためです。同じアヤメ科に属しているハナショ ウブや、サトイモ科のセキショウの近縁種に、同様の覆輪品種があります。非常 に安定した美しい斑入りで、日陰でも良く育つ繁殖力の強い優れた品種です。

パンジー白砂子斑 (ウイルス斑?)
 これは、春の花壇材料として広く使われているパンジーに細かい白斑が入っ たものです。このように砂を蒔いたような細かい斑は砂子(すなご)斑と呼ばれ ていますが、この株は斑入り部や花が萎縮していることもありウイルス斑ではな いかと疑っています。本斑とも呼ばれる、ウイルスなどではない本当の斑入り植 物を探しているのですが、時々はこのような株を入手してしまいます。

コリウス (市販品、本当の斑入りではありません
 花壇にも植えられる観葉植物としてポピュラーなコリウスで、本当の斑入り も見えますが、これが実は斑紋と呼ばれる葉の模様で、厳密には斑入りではあり ません。コリウスの葉の模様には色々な種類があり、 このような品種 もよく見かけます。花屋で売られている観葉植物の中には本当の斑入り以外 にも、このように斑紋による美しい葉をした植物が数多くあります。

ゼラニウム黄中斑 (市販品:「谷間の雪」)
 古くからある錦葉ゼラニウムの一種で、葉の中央部に斑が入る中斑です。交 配用にと購入したのですが、どうも斑の切れが悪いことから、欲しかったキメラ 型の中斑ではないようです。しかし、斑は完全に安定しているため遺伝的な斑入 りの可能性が高く、最近の品種と交配すれば、八重咲きなどの新しい斑入り品種 を作成できるかもしれません。

ゼラニウム黄覆輪 (市販品:「コントラスト」)
 こちらも斑入りゼラニウムの市販品種で、最近導入されたものですが矮性で 花付きも良く、園芸品種としては非常に優れています。斑入りとしては典型的な キメラ型の覆輪ですが、ゾナーレ系ゼラニウムに現れる赤い輪紋と組み合わされ て、五色葉と呼ばれる美しい斑入り葉になっています。

ゼラニウム白掃込み斑
 以前にも、黄掃き込み斑の株を紹介しましたが、こちらも花屋で並品から見 つけた白掃き込み斑です。最近の種子繁殖系ゼラニウムから見つけだした斑入り 株のため、矮性で花付きがよいのは嬉しい限りです。もっとも、逆に株が大きく ならないので増殖しにくいのが難点で、以前の黄掃き込み種は増やす前に枯らし てしまいました。この株は斑の切れも良いので、何とか安定した覆輪か中斑の枝 が出てこないものか楽しみにしています。

アイビーゼラニウム白掃込み斑
 葉がツタに似たアイビー系ゼラニウムの小型品種、シュガーベイビーに掃込 み斑が入ったものです。斑入りとしてはゾナーレ系の五色葉ゼラニウムが有名で すが、アイビー系にも斑入り品種がいくつかあります。市販の品種はほとんどが 覆輪系の安定したものですが、花屋で苗を探すとこのような散り斑が見つかるこ ともあります。

ノースポール白掃込み斑
 こちらは、春の花としておなじみになったクリサンセマム・ノースポールに 白い掃込み斑が入ったものです。一般的に、白斑は日焼けしやすいものですが、 この株では直射日光に当たってもまったく変色せず、以外と強健なのには驚いて います。比較的安定な斑入りで美しいのですが、一年草ですから夏までの運命な のが残念です。

アネモネ白散り斑
 紫色の一重咲きアネモネに散り斑が入ったものですが、斑が葉の周辺に多い ため遠目には覆輪のようにも見えます。散り斑にも不安定なタイプがあり、この 株では寒い時期に出た葉は斑が入っているのに、暖かくなり出た葉に斑は消えて います。おそらく気温の影響ではないかと考えられますが、やはり一年中安定し て斑が出て欲しいものです。

ナデシコ白縞斑
 ナデシコの園芸品種、テルスターに白い縞が入ったものです。テルスターは 四季咲き性があるため、春から秋までの長期間にわたり花屋で苗が売られていま すが、斑入りは非常に簡単に見つけることができます。そのため、あちこちの園 芸店を見て回れば、自分の気に入った花色の斑入り株を見つけることも可能です 。

プリムラ白掃込み斑
 以前にも2種類ほど紹介しましたが、久しぶりのプリムラ・ポリアンサの斑 入り株です。残念ながら前に紹介したものは夏の暑さで枯れてしまいましたが、 懲りずにまた花屋で探してきました。以前と同様に不安定な散り斑系統の株です が、できれば一度くらい覆輪の株に出会ってみたいものです。

プリムラ白散り斑
 こちらもプリムラの仲間ですが、別種となるプリムラ・マラコイデスです。 一見すると覆輪のようにも見えますが、マンリョウなどに多い砂子覆輪と同様の 散り斑が葉の周辺に入ったものです。花が繊細なためでもないのでしょうが、な ぜかマラコイデスの斑入りは細かな斑が入ったものが多く、遺伝的にも安定性の 高そうな株をよく見かけます。

パンジー黄散り斑
 以前紹介した斑入りはビオラと呼ばれる小型のパンジーでしたが、これは普 通種のパンジーに黄色の散り斑が入ったものです。ビオラに比べて草姿が大柄な ため、葉に拡がる斑もずっと鮮やかで美しいものです。大量に売られている花苗 のなかには、このような斑入り株が結構見つかるものです。

ウチワサボテン白糊斑
 実は、既に「ウチワサボテンの斑入り」として下でも紹介しましたが、葉緑 素のないうぶ斑ではなく、やっと葉緑素も含む斑入りの枝が出て一安心しました 。植物体全体が白色を帯びて、まるで糊(のり)で覆われたようになるため糊斑 と呼ばれますが、斑入りの形式としては覆輪に分類できます。多肉植物のユーフ ォルビアの斑入りには、このタイプの斑入りが結構あります。

サボテン浅葱散り斑
 これもサボテンの斑入りですが、少々見にくい薄緑色の斑が全体に入ってい ます。画像ではわかりにくいのですが、柱サボテンの一種である三角柱に接ぎ木 してあるため、ちゃんと観賞用に仕立て直すには台木を切り落とす必要があるそ うです。花屋さんで緋牡丹などの他のサボテンに混じって、普通のサボテンとし て売られていました。

サボテン黄散り斑 (新天地錦?)
 これもサボテンの斑入りですが、最初ほとんど緑色だったものが徐々に鮮や かな斑になる、後冴え(のちざえ)と呼ばれるタイプです。品種名はやはり不明 なのですが、たぶん「新天地」ではないかと思っています。家電量販店の園芸コ ーナーで、やはり普通のサボテンとして売られている中から発見したものです。

ニチニチソウ白掃込み斑
 夏の花壇材料の一つ、ニチニチソウに白色の斑が入ったものです。いくら捜 しても、大抵は地味な斑入りしか見つからないのですが、これは非常に派手な斑 で覆輪に近いものです。日焼けしないよう反日陰で栽培していましたが、冬の寒 さで枯れてしまうのはどうにも残念です。

アジアンタム浅葱散り斑
 シダの一種であるアジアンタムに白の散り斑が入ったものは、ずいぶん前か ら観賞用に出回っています。これは地味な薄緑色の散り斑が入ったもので、なか なか渋い柄です。花屋で普通のアジアンタムと一緒に売られていましたが、普通 の株とほとんど区別がつきませんでした。

イレシネ赤掃込み斑 (市販品)
 以前に、花屋でオシロイバナ斑入りとして売られていたものですが、現在で はイレシネ・バイカラーの名称で売られています。オシロイバナとは全く別種の 植物です。本当の斑入りなのか模様なのか、メカニズム的にはいいさか不明瞭な 点がありますが、斑入り部分の赤と緑の対比が美しい斑入りです。

サルビア白掃込み斑
 最近では数多くの種類のサルビアが売られていますが、これは宿根性のブル ーサルビア(Salvia farinacea)に白掃込み斑が入ったものです。やや不安定な斑 で、この株では斑が消えかかっていますが、最近見つけた こちらの株 では斑が全体によく入っています。

スターチス浅葱掃込み斑
 こちらは宿根性のスターチスに黄緑色の掃込み斑が入ったものです。観賞用 というよりもドライフラワーとして有名で、この宿根系統は小さなピンク色の花 を付けますが、紫やピンク、黄色などの花を咲かせ、花屋で「三角」とも呼ばれ る一年草の系統もあります。

インパチエンス白覆輪
 こちらはインパチエンスの白覆輪で、市販の苗から見つけたものです。覆輪 は安定していることが多いのですが、この株はやや不安定なようです。入手時に は、斑のない枝が多かったため、斑入り部を残して全部切り捨てましたが、赤い 花と緑の葉に、白い斑が映えて美しい株です。

インパチエンス浅葱中斑
 こちらも同じく、普通の苗の中から探し出したインパチエンスの斑入りです 。かなり見にくいのですが、葉の中央部に薄緑の中斑が入っています。花も八重 咲の多芸品ですが、いかんせん斑が冴えていないのは残念です。また、一重咲き の品種に比べると、性質がやや弱いようです。

ゼラニウム白覆輪 (市販品)
 これは、市販されている白覆輪のゼラニウムです。品種名がないまま売られ ていたのは残念ですが、丈夫で育てやすく、覆輪も非常に安定しているため、斑 入り植物の入門用には最適です。覆輪は遺伝しないため、挿し木で殖やすしかあ りませんが、挿し木も非常に容易です。

ゼラニウム黄掃込み斑
 こちらも同じゼラニウムの斑入りですが、斑入り品種として売られていたも のではなく、自分で変異株を探し出したものです。掃き込み斑は種子による増殖 が期待できるので、楽しみにしていますが、斑が不安定であり新枝が出ても斑が 消えていることが多く、斑入りの維持には気を使います。

ローズゼラニウム黄白色覆輪 (市販品)
 これは最近人気のハーブの一種、ローズゼラニウムの斑入りです。花屋で斑 入り品種として売られていたものですが、細かく切れ込んだ葉に覆輪が入り繊細 な美しさがあります。一般のゼラニウム以外にも、ハーブ系ゼラニウムには斑入 り品種が多く、ゼラニウム特有の匂いが無く良い芳香のものがあるため、なかな か楽しめます。

ペチュニア黄覆輪
 これはサントリーから発売されている、栄養繁殖系のペチュニアであるサフ ィニアに、黄色の覆輪が入ったものです。サフィニアは花屋で大量に売られてい るのですが、挿し木による栄養繁殖のためか、斑入りはほとんど見つかりません でした。根気よく探し続けたところ、幸運にも覆輪の斑入り株を見つけることが 出来ました。左上の正常部分は切り捨てて斑入り部のみを栽培していますが、斑 入り植物の宿命で正常な株と比べると葉は小さく成長は遅くなっています。

ペチュニア黄うぶ斑
 これも同じペチュニア(品種名:一寸法師)ですが、葉緑素がほとんどなく なり葉が黄色になったものです。しかし、うぶ斑とはいうものの後から少し緑色 が散り斑のように出てくるので、単独でも成長できるとは思いますが、無理に正 常な枝は切りませんでした。

デージー白散り斑
 このデージーも、花屋で苗に斑が入った変異株を探し出したものです。散り 斑と呼ばれる斑点状の斑が入っています。散り斑は、掃込み斑と比べて安定した タイプの斑入りですが、デージーは一年草なので残念ながら夏までの寿命です。

クリスマスローズ白掃込み斑
 これは最近流行のクリスマスローズに白の掃込み斑が入ったものです。小苗 で入手したのですが、最初の春は花が咲かず、今回やっと白花であることが確認 できました。常緑の多年草で斑も美しく、今ではお気に入りの一鉢です。

プリムラ白掃込み斑
 これは、プリムラ・ポリアンサに白掃込み斑が入ったものです。派手な斑入 りで美しいのですが、栽培する上では斑が暴れやすく不安定なタイプです。この まま斑入りを維持できると良いのですが、こればかりはどうにも運しだいです。

プリムラ散り斑
 これも、ポリアンサの斑入りです。下の葉の左側に散り斑に近い斑が入って います。プリムラは多年草であり、すでに一回夏を越しています。ただ、斑入り 部分が小さく消えそうなため、斑のない正常な芽が出ると切り取っていますが、 来年はもう斑がないかもしれません。

ビオラ浅葱掃込み斑
 花壇によく使われるビオラですが、花屋で斑入りの苗を探していて見つけま した。これは、浅葱(あさぎ)と呼ばれる黄緑色の掃込み斑が入ったビオラです 。いささか地味な斑入りですが、落ち着いた美しさがあります。

ビオラ白掃込み斑
 これもビオラに白の掃込み斑が入ったものです。中央近くの葉に少し斑が見 えるだけで、ほとんど斑は消えていますが、斑入りによって葉が変形しており、 あまり良い斑入りとはいえません。上のビオラと同様に、花屋で普通の苗に混じ って売られていました。

ウチワサボテンの斑入り
 なんと、スーパーの鉢花コーナーで普通のサボテンに混じって売られていま した。スーパーも侮れません。手前の球サボテンは正常ですが、奥のウチワサボ テンからは真っ白な枝が出ています。このうぶ斑の部分は捨てたのですが、新し く出た新芽もまたうぶ斑でした。なかなか、緑と斑の入った枝は出てきません。

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○ハーブ及び野菜

セロリ掃き込み斑
 野菜のセロリに白色の掃き込み斑が入ったものですが、何にでも斑入りはあるものだということでしょうか。 知らずに見れば観葉植物的ではあり、充分鑑賞に堪える美しさはあります。 一応花も咲きましたが種子は採らずに終わりとなりました。

コマツナ掃き込み斑
 コマツナの斑入りで、実は園芸店ではなくスーパーの野菜売り場で見つけたものですが、 葉を整理して水挿ししたら何と根が出てきたので鉢植えにしました。 野菜とすれば斑入りは難があり出荷前に処分されるのが普通で、ある意味ではレアな斑入りです。 画像を見ると消えそうな斑ですが、やはり最後は完全に消失して普通のコマツナになってしまいました。

アオジソ掃き込み斑
 スーパーでは大葉という名前で売られていたりするアオジソに斑が入ったものです。 なかなかハッキリした白斑で美しいのは良いのですが、画像の右上のように斑入り部が 日焼けするのは困ったものです。また、斑の入り方からして明らかに不安定な斑なので、 種子を採っても同じような斑入り株が出るのか、かなり厳しい気がします。

ネギ白縞斑
 バックが汚くて申し訳ないのですが、野菜の斑入りということで長ネギの白縞斑です。 見つけたのは園芸店などではなく、近所のスーパーで鍋野菜として売られていました。 見つけたときは少し地味な斑でしたが、栽培しているうちにこのような派手柄になったのは嬉しいものの、 元が長ネギなので株がいつまで経っても増えずに1本のままというのは残念なところです。

ゴーヤ浅葱掃込み斑
 こちらは園芸店で野菜苗として売られていたゴーヤの斑入りです。もっとも、肝心の斑入り部分が 黄緑色(=浅葱色)の目立たない地味柄なのですが、普通自分で見つけられる斑入りはこの程度のものが多いです。 ベランダで鉢植えとして育てたため大きくならず、食べるためのゴーヤは収穫できませんでしたが、 まあ観葉植物ということでしょうか。

パセリ白覆輪
 斑入りだと言われても非常に分かりにくいと思いますが、パセリに白の覆輪が入った株です。 新芽は黄色味が強いのですが、落ち着くと左の葉のように白斑となります。 実は、10年以上前にも同様の斑入りパセリを見つけたことがあるのですが、今回も同じように初夏に花が咲いて枯れてしまいました。 花は切って結実させなかったのですが、 元々多年草ではありませんから維持するのは難しいようです。

セージ黄中斑
 斑入りの中でも覆輪はかなり安定しているタイプなのですが、時として中斑や掃込み斑に変化することがあります。 ハーブの一種であるセージには、ゴールデンセージと呼ばれる覆輪品種がありますが、これは偶然に中斑に変化してしまった株です。 斑入り部は黄色といっても、ある程度葉緑素もあるので日焼けもしませんし、とても丈夫です。

モロヘイヤ白掃込み斑
 近年、健康野菜としてスーパーでよく見かけるモロヘイヤですが、花屋でこんな斑入りの株を見つけました。 なかなか美しい斑入りですが、この株も斑入り部が日焼けするので困ったものです。 さらに問題があるとすれば、誰も野菜として食べたがらないことでしょうか。

トウモロコシ白縞斑
 これは、野菜のトウモロコシに白色の縞が入った株です。野菜は観賞用の植物と違い、斑入りは正常株と比較して成長が悪いため、 たいてい抜かれてしまいます。昔は、虹トウモロコシと呼ばれる観賞用の品種もあったようですが、現在では残念ながらまったく見かけません。

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○花木類

アカメガシワ白散り斑
 雑草に近いアカメガシワに散り斑が入ったものです。道路際などに生える雑木なのですが、探すと案外と斑が入った株を見つけることができます。よく見つけられる斑入りであるものの、雑草に近い雑木のため気がつくと刈られているところまでがお約束です。

斑入りデコラゴムノキ(市販品)
 こちらは以前に百均で購入したゴムノキの斑入りですが、小さい鉢で植え替えしないまま放置していたものを 植え替えたら非常に立派な姿になりました。幅広の大覆輪の斑入り部が砂子斑になっているものですが、なかなか美しい斑入りです。 段々と斑入り部の緑が濃くなる後暗みなのが欠点で、品種名は不明なので推定される名前としています。

キョウチクトウ中斑
 非常にハッキリしたキョウチクトウの斑入りで、覆輪の品種は広く出回っているものの中斑は初めて見たものです。 花はピンクの一重咲きですが、葉の中央に雲が浮かぶような中斑は安定しており、特に日焼けして茶色に なることもないため、斑入り品種としては非常に優れています。
 画像のように小さい鉢に植えていましたが、その状態で花を咲かせる花付きの良さもポイントが高いです。

オトメツバキ掃き込み斑
 古くからある椿の園芸品種:オトメツバキ(乙女椿)に薄黄色の掃き込み斑が入ったものですが、 ツバキではよく見かけるウイルス性のボタ斑とは異なり、斑の切れも良く美しさも申し分ないです。
 斑入り部が日焼けするのは惜しいところで、千重咲きで雄しべも雌しべが無く交配できないのも残念ですが、 花木で接ぎ木などで増殖できるので 気にする必要はないのかも知れません。

タイサンボク黄掃込み斑 (市販品??)
 これは実は街路樹でして、移動中に某所で見つけたのですが、普通に道端に植えられていたのには目を疑いました。 さらに驚愕したのは斑入りの樹は1本ではなく、普通に街路樹として周辺の何本かが同様の斑入りだったことです。 斑の切れも良く、黄色も冴えて申し分ないのですが、斑入り部がそれほど多くないのは仕方のないところです。

ジンチョウゲうぶ斑
 こちらも上と同じ、葉緑素を全く持たないジンチョウゲのうぶ斑です。一般的には覆輪は安定しているものですが、 この株のように斑が暴れてうぶ斑や斑のない正常な枝を出す系統もあります。正常な枝は斑入りではありませんし、 残すと斑入り部より成長が良いため斑が消えてしまうこともありますから、見つけしだい切り取ってください。 うぶ斑も見つけたら切り取るのがよいのですが、一部だけがうぶ斑ということであれば、 他の部分とのコントラストが美しいので、あまり大きくならない程度に残すことも可能です。

ポプラ白覆輪
 街路樹にも使われる、ポプラに見事なまでの白覆輪斑が入ったものです。 大きく育った木の一枝が変化しているのを見つけたのですが、下の葉を見るとわかるように 非常に日焼けしやすいようで、今では夏の日差しで見る影もなくなってしまいました。 いずれにせよ、この木は時々剪定されているようですから、斑入りの枝もその時までの 寿命と言えますが、もし日焼けしにくければと考えずにはいられません。

パキラ白散り斑 (市販品)
 たまに市販されているのを見かけますが、観葉植物として人気のパキラに、 白色の散り斑が入ったものです。新しく出てくる葉などを見ると斑がとても安定 していることから、恐らく遺伝的な斑入りではないかと思われます。よく見ると 、大きくなった木に斑入りの枝を接ぎ木して仕立てていますが、そのためにかな りのお値段で売られているのが難点でしょうか。これは個人病院の入り口に置い てあったものを、許可を得て撮影したものです。

ポインセチア白覆輪 (市販品:「エアルーム」)
 これも市販品ですが、ポインセチアの白覆輪品種(エアルーム:Heirloom) です。覆輪といっても、あまり斑の幅が広くない、いわゆる糸覆輪に近いため、 せっかくの斑入りが一見しただけでは気がつきにくいのが残念です。冬の鉢花と して、シクラメンと同様ポピュラーな植物ですが、手入れが悪いと枯れやすく、 この株も年末に買ったものの結局すぐに枯らしてしまいました。

ニワウルシ白砂子斑
 公園などに植えられている高木のニワウルシに、豪快なまでに砂子斑が入っ たものです。道路の植え込みの下に生えているのを見つけましたが、どうやら遺 伝性の斑入りのようで近くに親の木があるためか、これ以外にもごく少数ですが 、同じような斑入り株がありました。ただ、見ていただけば一目瞭然、あまりに も斑が多すぎて枯れないのが不思議な状態です。成長も非常に悪かったのですが 、予想通り撮影後に調子を崩して枯れてしまいました。

シャリンバイ白深覆輪
 こちらは以前にも紹介したことのあるシャリンバイに、幅広の白覆輪が入っ たものです。時々歩く道路の植え込みのなかに、派手な斑入りの枝を見つけまし た。しかし、うぶ斑に近いような状態でもあり、とても挿し木して育つようには 思えないため、とりあえずは画像だけ撮ることにしました。非常に美しい斑入り ですが、派手すぎるのも考え物ということでしょうか。

ノバラ黄散り斑
 最近では、英国などからのオールドローズを花屋で見かける機会が多くなり ましたが、これは日本在来のノバラに散り斑が入ったものです。品種改良された バラにも斑入り品種はあるようですが、こちらは歩いている途中で見つけた野生 品の斑入りです。どうも、日焼けしやすいようで頭が痛いのですが、細かく入っ た散り斑も美しく、姿形も良い株です。小さな鉢で栽培しているせいか枝が細い のですが、大きな鉢にすれば枝も太くなるかもしれません。

ランタナ黄散り斑
 ランタナといえば、黄覆輪の黄花品種がよく売られていますが、これは並品 に混じって売られていた黄散り斑の株です。画像では小型品種のようですが、1 m以上にもなる大型の品種です。このランタナはすくすくと育ち、不安定と思わ れた散り斑も、割と安定しているのは嬉しい限りですが、強い直射光で葉が日焼 けしてしまうのが欠点でしょうか。

コーヒー白散り斑
 これは観葉植物として売られていたコーヒーの木に、わずかに散り斑が入っ たものです。残念ながら斑の部分は小さく、次に出てきた葉は斑が消えていまし た。何とか斑入りの枝を成長させようと、正常な枝が出ると切っていますが、ま ったく斑入りの枝は出てきません。安定した斑入り株に仕立てるには、根気だけ ではなく運も必要です。

アカマツ黄縞斑
 針葉樹にも斑入りは色々と存在しますが、これはアカマツに不安定な縞が入 ったものです。私の栽培品ではないのですが、斑の入り方が一定しておらず、か なり不安定な斑入りであることがわかります。また、斑入り部には日焼けも認め られるため、どうやら栽培はあまり容易とはいえないようです。

インドゴムノキ覆輪(市販品)
 よく見かける斑入りの観葉植物の一つに、ゴムノキの仲間があります。これ はインドゴムノキの覆輪品種で、耐陰性があるため鑑賞用に室内によく置かれて いるものですが、これ以外にも数多くの斑入り品種などが花屋で販売されていま す。

アベリアのクロロシス
 斑入りに似ているが違う例として、これは微量要素欠乏のためと思われる アベリア のクロロシスです。新芽だけ葉の色が病的に薄くなっていますが、新芽の時 に葉緑素が欠乏する曙(あけぼの)斑と違い、クロロシスはいつまでも緑になりま せんし、栄養等が良くなれば正常な緑の枝を出すようになります。

ガクアジサイ白覆輪(市販品)
 これは、あちこちで見かけるガクアジサイの白覆輪です。花屋でも売られて いますが、枝をもらって挿し木しても簡単に増やせます。植物学的にはフイリア ジサイと呼ぶのが正しいようですが、花の時期以外でも葉に斑があるため、庭に 植え付けると明るく感じられます。

ツバキ浅葱覆輪
 これはツバキに黄緑色の覆輪が入ったものです。 芽出しの時は、透き通る ような美しさですが、残念なことに後暗みと呼ばれるタイプで徐々に斑が消え、 初夏には普通の葉と区別できなくなります。ツバキの斑入りは、ウイルス性のボ タ斑が多いのですが、この株は花屋で通常のツバキの中に混じって売られていま した。

ヒラドツツジ黄掃込み斑
 公園の植え込みなどによく見かけるヒラドツツジですが、このように美しい 斑入りはほとんど見かけません。普段通る道で見つけたものですが、植え込みの 斑入りはそのうち刈り込まれてしまうことが多いです。

シャリンバイ黄掃込み斑
 これも、植え込みのシャリンバイの中から見つけた斑入りです。他の植物と 比べると、シャリンバイの斑入りはよく見つけるのですが、これは不安定なタイ プの斑入りと思われます。

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